ベタ雄飼育日記

☆ベタ雄君飼育日記☆

ベタという魚を知っていますか？
タイ、マレーシア原産の淡水魚です。
コップの中でも簡単に飼える美しい魚。
真っ赤な色に引かれて衝動買い。
さてさて我が家に咲いた一輪の花。
いつまで咲いてくれる事やら・・・。

2007/10/12更新

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ラビリンス器官なるモノで空気呼吸ができるらしい・・・・・。		●衝動買い・・・・・。
		観葉植物を見に入ったホームセンターでベタを見つけた。彼は、ちょっと大きめのコップのような容器の中でじっとしていた。ろ過機もエアレーションもない場所でも飼う事ができるらしい・・・・・。コップで飼えるんならウチでも飼えるんじゃないの？値段もなんとお手頃価格の“480円”。時折美しいヒレをヒラヒラさせる姿に魅入られ衝動買いしてしまった！家には,適当なガラス容器などなく、借り住まいはティーポット。餌を催促して泳ぎ回る姿は、なんとも美しく愛くるしい！一発で、ベタにハマってしまった！
★ワンポイントmemo（アナバス？）ベタはスズキ目・キノボリウオ亜目・ゴクラクギョ科に属する魚。キノボリウオの学名・Anabasから飼育本などでは、アナバスの仲間と呼ばれています。ゴクラクギョ科の魚は、エラの上部にラビリンス器官（迷宮器官）というモノを持っていて、空気呼吸ができます。しかし、溶存酸素が少ないところが好きな訳ではないので、できればエアレーションをした方が良さそうです。本物のアナバス（キノボリウオ）は、胸ビレやエラを使って地面を歩く事があるそうです。
●花瓶の中へ・・・・・。		我が家が広くなりホッとひと息のベタ雄・・・・・？。
コップの中でも飼えるとはいえティーポットじゃ見栄えも悪いし、ちと狭いだろうと思い、ホームセンター巡りをして水槽の代わりになりそうなモノを探した。普通の水槽じゃなくて、安くてインテリアの代わりになりそうなモノ。これがなかなか見つからない･････。４軒目でやっと見つけたのが花瓶。ベタを購入した店で聞いた注意事項を守って、水道水を一日ひなたに置いて塩素抜きをし一緒に付いてきた水と共に新しい水槽の中に移した。突然広くなった我が家に最初は戸惑っていたベタもすぐに馴染んだ様子で、元気に餌を食べまくった。名前はベタ雄に決定(ベタな名前だなあ）しかし、この後とんでもない事件が起ころうとは・・・・・。
★ワンポイントmemo（トラベタ？）ベタは古くから鑑賞魚、そして縄張り争いをする性格から闘魚として親しまれてきました。かのチャーチル首相も飼っていたらしいです。トウギョ属の学名がBetaで、世界中に５０種ほどの仲間がいますが、ベタと言うと主にBetta splendens （ベタ・スプレンデンス）を指す事が多いようです。残念ながら日本に天然分布しているアナバスの仲間はいません。メコン川流域に生息する原種から鑑賞魚として品種改良されたトラディショナル・ベタ（ベタ雄程度のヒレを持つ仲間）が一般的。トラベタからさらに品種改良されハーフムーンと呼ばれる大きなヒレと美しい体色を持つショー・ベタと呼ばれる高級魚もいます。
まだ寒いのかヒーターの後に貼りつくベタ雄・・・・・。		●寒いのキライ・・・・・？
		海水魚や淡水魚をフィールドで観察したり、撮影したりするのは得意なものの、飼育するのはまったく初めて・・・・・。急遽、インターネットで熱帯魚の飼育方法を調べまくった。調べるほどにビックリ！ ①ベタは水温26度～28℃ぐらいのところが大好き ②pH6.5～7.0の弱酸性の水が好き ③水合わせをしないまま新しい水槽に入れるとpHショックを起す！ ④餌はなるべく単食を避けて色々なモノをあげるのが好ましい水温計を入れてビックリ！　水温はなんと22℃しかなかった・・・・・。そのままホームセンターへ走り、ヒーターを買ってくるハメになった。
★ワンポイントmemo（pHショック？）熱帯魚を新しい水槽に入れる場合、一番大事なのは水温を同じにする事、そして水合わせをすることです。水道の水はそのままでは使えません。必ずカルキ(塩素）抜きをしましょう！　カルキ抜きの方法は3つ。 ①バケツに汲んだ水道水を１日ひなたに出しておく ②バケツに汲んだ水に24時間ぐらいエアレーションをする ③市販のカルキ抜き剤を適量入れる水ができたら水合わせをします。日本の水道水は、ほとんど中性で軟水なので、しっかりカルキを抜いてゆっくり水合わせをすればpHショックは起こらないはずです。 pHショックを起すと目が白く濁ったり、ヒレが溶けたり、異常な泳ぎ方をしたり、最悪は死んでしまう事があるそうです。 ①魚がもともと入っていた古い水と水槽の新しい水の水温を同じにします。古い水と魚を、袋もしくは小型容器に入れたまま新しい水の中に浮かべる。（浮かべられない場合は、隣合わせにしてくっつけておく） ②そのまま３０分ぐらい放置する（水温計があって両方の水温が計れればベター）。 ③古い水を1/3ぐらい捨てて、新しい水槽の水をスポイトなどで少しづつ加えていきます。 ④古い容器の水がいっぱいになったら、また1/3ほど捨てて再度新しい水を加えます。 ⑤これを3～4回繰り返し、最後に魚だけをすくって新しい水槽に移します。（移動用に使っていた古い水は、新しい水槽に入れないほうがいいようです）時間を掛けられれば掛けられるほど魚へのストレスは軽くなるはずです。 ※ベタ雄の病気は、急激な水温の変化と水合わせをしなかったために起こったようです。
●トレーニング開始・・・・・。		だだ誰なんだよ、オメーッは！と威嚇中のベタ雄
水温も26℃ぐらいまで上昇し、ホットひと安心。しかし、まだ寒いのか、ベタ雄は、ヒーターの上や裏にいつも引っ付いている。水槽もガランとしてなんとなくベタ雄もヒマそうで寂しげな感じ。でも闘魚とも呼ばれるベタは他の魚との混泳は禁止。そのうえヒレを開くトレーニングをしないと美しいヒレが開かなくなる事が発覚。トレーニング(フレアリングという）には、他のオスを見せるか、鏡を見せるか？水中用の鏡も買わなきゃか、と思いつつ手近にあった鏡を水槽の前に置いたらあらビックリ！　エラまでバックリ開き、ヒレもいっぱいに開いて威嚇を始めた。餌やりのほかに楽しみがまたひとつ増えたのでありました・・・・・。
ヒレの先端が棒状に丸まってしまった！・・・・・。		●自慢のヒレが・・・・・。
		飼い始めて一週間ほどしたある日。夜遅く帰宅してみると、いつもなら胸ビレをパタパタさせて餌をせがむはずなのに、寝ぼけているのかヒーターの上でじっとしている・・・・・・。しばらくして、餌は食べたものの、いまいち元気がない様子。よくよく観察してみると、自慢のヒレが、それも背ビレも尾ビレも尻ビレも腹ビレも先端が丸まって棒状になっているのに気づいた。ハタと気づいて飼い始めの頃の写真をチェックすると、ヒーターの後ろに挟まっている頃からすでに症状は現れていた・・・・・。あーっ、もっと早く気づいていれば・・・・・。治療法はあるのだろうか？
●海水魚になってしまったベタ・・・・・。		おおー、なんだか水がしょっぱいぜ・・・・・。
どうやら水温の急変やpHショック、フレアリングをしないなどの理由でヒレが丸まってしまう事があるらしい・・・・・。いったん丸まってしまったヒレは切ってしまうしかないらしい。　「そんなあ・・・・」。私の目には粘膜の異常分泌で丸まっているように見えたので「切るぐらいなら広げてやる！」というわけで、ベタを水から出して手術よろしく棒状になったヒレから粘膜を落として指で広げてみた。あとは、魚の万病に効くと言われている「塩水療法」にとりかかった。手術は大成功！　多少ヒレが傷ついてしまったものの2日後には、写真のようにヒレは元通りに広がるようになりました。
★ワンポイントmemo（塩水療法）普通の海水は、塩分濃度が3.5%。１ﾘｯﾄﾙの水に塩が35ｇも溶けています。35ｇの塩を実際に見るとその量の多さにビックリします。さすがに淡水魚を海水につけることはできません。熱帯魚を塩水治療をする場合は、0.25～1.0%の濃度にします。今回の治療は0.5%の濃度にしました。塩は、食卓塩でなく粗塩(熱帯魚ショップで買ったほう賢明）を使います。水槽の水を半分ぐらい別の容器に出して、トータルで目指す塩分濃度になるように粗塩を溶かします。これを１日ぐらいかけて、水合わせと同じ要領で徐々に濃度を上げていきます。同時に水温を28℃ぐらいまで上げられれば効果的なようです。 “白点病”などの細菌感染症などにも効果的です。
写真は買い込んだ熱帯魚ｸﾞｯｽﾞのほんの一部でございます・・・・・。		●いったい！　いくらかかるんだ・・・・・。
		たった480円で買ったベタ・・・・・。あとはちょっと大きめの水槽と餌があれば楽しめるはずだった・・・・・。水温が心配でヒーターを買い。餌も1種類だけじゃ良くないと言われ、フレークに赤虫にブラインシュリンプに・・・・・。ベタは弱酸性の水が好み。この水を作るのがまた大変。水道水にカルキ抜き剤を入れたぐらいじゃ、バリバリのアルカリ水。ヤフオクでペーハーメーターを買い、底砂に麦飯（バクハン）石を敷き、ブラウンナイト(水を酸性にする泥炭）にウイローモス（水生ゴケ）を縛り、この先いったいこの魚に幾ら注ぎ込む事になるやら・・・・・。
●恋の季節到来・・・・・。		俺の大事な巣に近づくんじゃねえ･････。
梅雨も終わりに近づき、水槽の水温もぐんぐん上昇して28℃。すっかりヒーターもいらない時期になりました。ベタを飼い始めて2ヶ月。水を作る事にも慣れ、水槽の中のバクテリア君達も元気なようで水もピカピカになってきました。生命にとってなんと水の大切な事か、その水を作るのがいかに大変な事か！水中カメラマンにとってなんともイイ勉強になったのでありました。そんなある日、ベタ雄は水面にあわ？アワ？泡の巣を作り始めました。水も気持ち良くなっていよいよ花嫁が欲しくなってきたのでしょうか？イヤイヤ、これで花嫁、子供達までできてしまったらどうなることやら・・・・・。
おおーなんかカリビアン・ブルーな水だぜ～･････。		●うううウーデニウム病になっちまった・・・・・。
		ある朝起きるとベタ雄いまいち元気がない・・・・・。上空の餌見るや、ファイト一発！ジャンプしていたのに・・・・・。よくよく見るとベタ雄の体に何やら白い点がポツポツ。そのうえ体が痒いのか時折ピクピクッと異常な泳ぎ方をする。おおー、これはもしや“白点病？”。いやいや白点病にしては、白点が小さすぎる。飼育本をひっくり返すとどうやら“ウーデニウム病（通称：コショウ病）”らしい。即座にショップに走り、薬浴剤（グリーンＦ）を買ってきた。最近同居人ができたので、隔離病棟に移し治療開始。なんともトホホな状態になってしまったベタ雄なのでありました。
★ワンポイントmemo（ウーデニウム病）原生生物の中のウーデニウム（べん毛虫）が寄生して発症する病気らしい。有名な白点病の斑点が1mmほどの大きさなのに対して、ウーデニウム病は熱帯魚の体にｺｼｮｳを振りかけたような小さな斑点が出るので区別できる。水温や水質の急変で発病することが多いらしい。水温30℃ぐらいで白点病の菌もウーデニウムも死滅するとモノの本には書いてありますが、最近、ウチでは水温が30℃を越えそうになることが多く、扇風機を付けたぐらいです。やはり同居人が出来て、水槽を新しくしたのが水質の急変につながったようです。ただし、同居人は、1週間以上隔離飼育していたので、同居人が持ちこんだ病気ではなさそうです。只今、グリーンFと0.1%塩水の併用で病気療養中です。結構ヒレの先もボロボロになってきているので、尾腐れ病も併発しているかもしれません。
●再び無事復活いたしました・・・・・。		気持ち体が軽くなったような気がするぜ～･････。
隔離病棟の中でもなんとか食欲だけは落ちる事が無く、３泊４日の療養にも見事に耐えぬいてくれたベタ雄でした。１日目には、早くも白点が消え始め、２日目になると、ギザギザになっていたヒレ先がボロボロと垢のように落ち始めました。３日目、白点もすっかり消えて、餌時のジャンプも出来るまでに復活。４日目に無事もとの水槽に戻る事ができました。まったく水は生き物です。ちょっと水の色が緑っぽいかな？　でもｐＨは異常無いし、臭いも無いし、と思っていたのに発病しました。やっぱり２Ｌ程度の水槽の水を維持し続けるのは大変なことです。
掃除屋のオトシンでございます。	これでもナマズでっせ～。	●同居人はこんなやつらです・・・・・。
		これ以上熱帯魚にハマルまいと思っていたのに･････。エサ探しで熱帯魚屋をぐるぐるしていたら、カワイイやつがいっぱい！というわけで闘魚にお仲間は必要なかったのですが、２種類も購入。まず、左側に登場は“オトシンクルス”。水槽に付いた苔を食べてくれます。水槽に張り付いて、モグモグしている様がなんとも愛らしい・・・・・。右側は“トランスルーセント・グラスキャット”。オーーー、体が透けて見えるぜ！うちでは、通称“ホネ”で通っています。体が透けて見えるだけでなく、興奮すると、体がネオンのようにブルーに光るんですよ～。ベタ雄に仕切りの向こうから威嚇されながらも元気に過ごしております。
●こんなに育ちました・・・・・。			ハナジロでございます～～。	こんだけ～～！。
ひさしぶりのご報告でございます。ベタ雄君は暑かった今年の夏も無事乗り切り1年半を経過。いまではもう貫禄十分、どんだけ～って言うくらい大きくなってしまいました。ホネ雄1号もすっかり大きくなって、透明だった体も黒光りしております。水槽が狭くなってきてしまったのか、鼻の先をいたるところにぶつけまくり・・・・・。老成したクチジロならぬハナジロになってしまいました。しかし、今年の夏は暑かったですねえ･････。去年はクーラーなしでもなんとかいけたのに、今年はお魚君たちのためにクーラーつけっぱしの日が何日あったことか・・・・・。
はじめまして！クルリンでございます･････。			●2代目登場！
			初代ベタ雄は昨年の暮れに大往生いたしました。ペットショップで「1年ぐらい生きますよ～」といわれて飼い始めましたが、 1年半以上、私を和ませて続けてくれました。しばし黙祷・・・・・・・・・・・・・。 2ヵ月ほど喪に服しておりましたが、我慢しきれず2代目を買ってしまいました。ベタ雄と比べると頼りないほど痩せっぽちのチビですが、すこぶる元気です。名前は“クルリン”。尾びれの真ん中から枝毛が出ていて豚の尻尾のようにクルリンと丸まっているのが名前の由来です。食欲旺盛、ベタ雄のように餌取りジャンプや鏡威嚇もお手の物です。これから宜しくお願いいたします。
to be continued..........