☆「海猿3」水中撮影日誌


3D版同時上映!



「海猿」そして「海猿2-LIMIT OF LOVE」に続く
大ヒットシリーズの3作目。

「海猿3-LAST MESSAGE」

「海猿2」を凌ぐ超ド級の海難事故。
巨大プラントを再現するオープンセットは、
今だかつてない規模での水中撮影となった。
巨大セットの中、仙崎と新人海保・服部の戦いが始まる。



7/13公開!最新版
「海猿・BRAVE HEARTS」水中撮影日誌



●台本が来た!
8月、最終決定稿台本が届いた。
巨大天然ガス採掘プラントとドリルシップ(海底掘削船)の衝突。
折りしも巨大な台風が現場海域に接近していた。
世界中が見守る海難事故の最中、現場スタッフは命を掛けた
最終判断を迫られる。仙崎は最終ミッションを遂行すべく
新人海保・服部と共に採掘プラント・レガリアに乗り込むが、
レガリアは、仙崎を飲み込んだまま海底深く沈んでいく・・・・・。
その時、下川は・・・吉岡は・・・愛する環菜は・・・・・。

●巨大セット完成
10月、ついに山梨に巨大オープンセットが完成した。
「海猿2」を凌ぐ規模で、5mダイビングプールのセットに加えて
50m競泳用プールにも危険なセットが完成した。
仙崎と服部が駆け抜ける通路には、毎秒数トンの水が流れ込む。
危険極まりない撮影になるのは必須。
セットのロケハンでは、全スタッフが口あんぐりになるほどの
水落としのテストが行われた。
どうやら不用意に近づかない方が賢明なようだ。

●天地無用
5mダイビングプールのセットは初めから傾いていた。
水を貯める前にセット下見が行われたが、
いったいどっちが上なのか下なのか・・・・・。
複雑に創り込まれたセットの中を歩き回っても全く判らない。
先が思いやられる迷路のようなセットである。
すでに山梨の朝夕は東京と比較にならないほど冷え込む。
暗くならないうちに撮影を終了させないとスタッフはもちろん
役者さんの体が持たないに違いない・・・・・。

●細部にこだわる
この非常用ダイビング器材の鉄製ロッカーは要チェック!
このロッカーだけでなく、壁じゅうに張り巡らされた配管や配線、
消火器、ガスマスク、非常灯、ありとあらゆるものが本物!
水に漬けてしまうのがもったいないほどの創り込みである。
しかし、10月20日過ぎには冷たーい水道水の注水が始まり、
いよいよ水中撮影班の出番となる。
水中撮影の手始めは、新人海保・服部が天地無用の
セットの中を泳ぎ回るシーンとなる予定・・・・・。

●海猿専用カメラ登場
「海猿3」のために特注制作された水中撮影用ハウジング。
最新高解像度カメラを水中に入れるために制作された
ハウジングは、重さなんと65kg!
とても一人じゃ持ち上がりません・・・・・。
レンズ側が重いため、水中では散弾のような浮力体をつけたり、
BCDのような袋をつけたりして微妙なバランスを取る。
自分よりも重いカメラを抱えて狭い水中セットの中を泳ぐのは
至難の業。頭や腕、足を四六時中激突させての撮影となった。

●ドライスーツでも寒い
水中セットは、シーンごとに水深を変化させるため、
幾度となく、プールの水の出し入れを繰り返す。
公共の水道では間に合わず、地下水を利用しての撮影となった。
この地下水が冷たい・・・・・。
巨大ボイラーを使って必死で温めるものの、ドライスーツでも寒い。
写真は、水中スタッフから温水サービスを受ける武田カメラマン。
この状況の中、主演の伊藤さんは、ロングジョン(ノースリーブ)、
マスクなしの過酷な撮影に耐えた。

●握られた手は・・・・・
「海猿」シリーズのテーマは、毎回この握られた手に象徴される。
今回も手はしっかりと握り締められた・・・・・。
しかし、ラストメッセージを残し、愛する家族を残したまま、
仙崎は巨大プラントもろとも深海に消えていく・・・・・。
こだわりのシーンは、自然とリテイクを重ねることとなり、
役者、水中スタッフの体力も限界を超えてしまう。
水中シーンの終了とともにクランクアップを迎えた「海猿3」は、
山梨で無事すべての撮影を終了した・・・・・。

●豪華打ち上げ!
クランクアップから1年。
やっと「海猿3」の完成試写が五反田のイマジカで行われた。
試写会後、恵比寿で開かれたパーティは豪華そのもの。
3面マルチスクリーンでは、迫力のメイキングビデオが流され、
主賓には、海上保安庁長官を迎えて行われた。
しかし、この時点でも3D版の編集は終わっておらず、
編集の最終追い込みを抱えた羽住監督への激励と
プロモーション大作戦を兼ねてのパーティとなった。

●伊藤英明オンステージ
写真は、挨拶をする主演の伊藤さんと臼井プロデューサー。
大盛り上がりの仕掛け人は、すべて主演の伊藤英明さん!
「海猿」シリーズの完結を迎えて、肩の荷が下りた伊藤さんは、
持ち前のファンキー節を連発し、パーティは終始大盛況。
最後は、監督、プロデューサーの胴上げで、
涙がチョチョ切れになりそうな幕切れとなりました。
また、このスタッフと仕事がしたい!
「海猿」フォーエバー・・・・・

★水中撮影スタッフ★

・水中撮影・
武田 篤(フォトン)
坪内 一(スターツ)
田中 知二(フィッシュバード)
五島 三徳(後藤アクアティクス)

・ダイビングコーディネーター・
金城 将憲
河部 公尋